2010年7月17日土曜日

「遷子を読む」制作年順目次

資料「遷子を読む」制作年順目次


・・・中西夕紀、原雅子、深谷義紀、仲寒蝉、筑紫磐井



「遷子を読む」で取り上げた遷子の句を年代別に分類しデータを付したものです(句・掲載回数・句集名・制作年・基調コメンテーター(43回までは窪田英治氏が参加))。

滝をささげ那智の山々鬱蒼たり  (43) 『草枕』13/筑紫
梅雨めくや人に真青き旅路あり  (17) 『草枕』-15/原
一本の木蔭に群れて汗拭ふ    (31) 『草枕』16―17/筑紫
忽ちに雑言飛ぶや冷奴       (54) 『草枕』18/中西
くろぐろと雪片ひと日空埋む    (5)  『草枕』20/窪田
昼の虫しづかに雲の動きをり    (7)① 『草枕』20/原

自転車に夜の雪冒す誰がため   (56) 『山国』22?/筑紫
木枯に星斗爛○たり憎む      (37) 『山国』-26/仲 ○=火偏に干 
寒うらら税を納めて何殘りし    (8)  『山國』-26/深谷
燕来て八ヶ岳(やつ)北壁も斑雪なす (50) 『山国』27/仲
高空は疾き風らしも花林檎     (28) 『山國』28/深谷
戻り来しわが家も黴のにほふなり (9)  『山国』28/中西
農婦病むまはり夏蠶が桑はむも  (10) 『山国』28/窪田
家を出て夜寒の医師となりゆくも  (52) 『山国』28/仲
星たちの深夜のうたげ道凍り    (26) 『山国』29/筑紫
畦塗りにどこかの町の昼花火    (27) 『山国』29/原
しづけさに山蟻われを噛みにけり (41) 『山國』29/窪田
春の町他郷のごとしわが病めば  (4)  『山国』31/中西

山河また一年經たり田を植うる   (13) 『雪嶺』32/深谷
汗の往診幾千なさば業果てむ   (11) 『雪嶺』32/筑紫
山の虫なべて出て舞ふ秋日和   (22) 『雪嶺』32/原
雪山のどの墓もどの墓も村へ向く (33) 『雪嶺』34/深谷
筒鳥に涙あふれて失語症      (6)  『雪嶺』34/筑紫
母病めり祭の中に若き母      (58) 『雪嶺』34/仲
ちかぢかと命を燃やす寒の星    (65) 『雪嶺』35/筑紫
夕涼や生き物飼はず花作らず   (40) 『雪嶺』35/中西
ストーヴや革命を怖れ保守を憎み (32) 『雪嶺』36/原
隙間風殺さぬのみの老婆あり    (49) 『雪嶺』36/筑紫
酷寒に死して吹雪に葬らる     (59) 『雪嶺』37/深谷
秋風よ人に媚びたるわが言よ    (45) 『雪嶺』37/原
霧氷咲き町の空なる大初の日   (36) 『雪嶺』38/窪田
銀婚を忘ぜし夫婦葡萄食ふ     (3)  『雪嶺』38/深谷
萬象に影をゆるさず日の盛     (38) 『雪嶺』38/原
百姓は地を剰さざる黍の風     (23) 『雪嶺』39/深谷
障子貼るかたへ瀕死の癌患者   (55) 『雪嶺』40/仲
卒中死田植の手足冷えしまま    (46) 『雪嶺』41/深谷
ただひとつ待つことありて暑に堪ふる(61) 『雪嶺』41/筑紫
山の雪俄かに近し菜を洗ふ     (30) 『雪嶺』41/窪田
暮の町老後に読まむ書をもとむ  (29) 『雪嶺』41/中西
凍りけり疎林に散りし夕焼も    (51) 『雪嶺』41/原
病者とわれ悩みを異にして暑し  (16) 『雪嶺』42/筑紫
山深く花野はありて人はゐず    (25) 『雪嶺』42/窪田
寒星の眞只中にいま息す      (15) 『雪嶺』43/窪田
空澄みてまんさく咲くや雪の上   (20) 『雪嶺』43/中西
田植見てまた田植見て一人旅   (19) 『雪嶺』43/窪田

老い父に日は長からむ日短か   (18) 『山河』43/深谷
凍る夜の死者を診て来し顔洗ふ  (42) 『山河』43/仲
幾度ぞ君に清瀬の椿どき      (34) 『山河』44/中西
晩霜におびえて星の瞬けり     (7)② 『山河』44/原
炎天のどこかほつれし祭あと    (64) 『山河』44/深谷
雪嶺に地は大霜をもて応ふ     (62) 『山河』44/仲
雪降るや経文不明ありがたし    (24) 『山河』45/中西
大雪のわが掻きし道人通る     (39) 『山河』45/深谷
薫風に人死す忘れらるるため    (21) 『山河』45/筑紫
信濃びとわれに信濃の涼風よ   (57) 『山河』45/原
甲斐信濃つらなる天の花野にて  (68) 『山河』45/仲
患者来ず四周稲刈る音きこゆ    (60) 『山河』45/中西
雪晴れし山河の中に黒きわれ    (67) 『山河』48/中西
雛の眼のいづこを見つつ流さるる (12) 『山河』49/原
高空の無より生れて春の雲     (48) 『山河』49/中西
わが山河まだ見尽さず花辛夷    (35) 『山河』49/筑紫
癌病めばもの見ゆる筈夕がすみ  (44) 『山河』49/仲
葦切や午前むなしく午後むなしく  (63) 『山河』49/原
わが病わが診て重し梅雨の薔薇  (66) 『山河』50/仲
冷え冷えとわがゐぬわが家思ふかな(2)  『山河』50/原
鏡見て別のわれ見る寒さかな    (14) 『山河』50/中西
冬麗の微塵となりて去らんとす   (1)  『山河』50/筑紫
かく多き人の情に泣く師走     (53) 『山河』50/深谷
蒼天下冬咲く花は佐久になし    (47) 『山河』50/仲

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