2010年4月18日日曜日
おしらせ(第87号)2
■ポスターデザイン展「南風忌/攝津幸彦」のお知らせ 来たる5月30日(日)より2週間、富山市内において、攝津幸彦氏の俳句作品の代表作30点をポスターとして試作する展覧会を下記のように開催いたします。 575のポスターデザイン展 「南風忌/攝津幸彦」 会期/2010年5月30日(日)~6月13日(日)11:00~19:00 ※なお、搬出日6月13日は17:00まで。 会場/元麻布ギャラリーTOYAMA(ホテル東横イン・ジュニア2F) ※JR富山駅南口より徒歩2~3分です。 展示作品/B全サイズのポスター30点 参加デザイナー/石崎悠子、伊藤久恵、尾山鮎美、門嶋隆裕、鎌智晴、彼谷雅光、北村隆、滝川正弘、中山真由美、橋本利久、はせがわさとし、宮田裕美詠、山下結季、山本あゆみ、吉岡純子(敬称略・50音順) プロデューサー/高橋修宏 なお、攝津作品については、次の30句を取り上げる予定です。 千年やそよぐ美貌の夏帽子 南浦和のダリアを仮りのあはれとす 送る万歳死ぬる万歳夜も円舞曲 幾千代も散るは美し明日は三越 南国に死して御恩のみなみかぜ 物干に美しき知事垂れてをり 菊月夜君はライトを守りけり 淋しさを許せばからだに当たる鯛 唇として使ふ真昼のあやめかな 三島忌の帽子の中のうどんかな 太古よりあゝ背後よりレエン・コオト 階段を濡らして昼が来てゐたり 生き急ぐ馬のどのゆめも馬 日輪のわけても行進曲淋しけれ 天心に鶴折るときの響きあり 国家よりワタクシ大事さくらんぼ 路地裏を夜汽車と思ふ金魚かな 黒船の黒の淋しさ靴にあり 永遠にさそはれてゐる外厠 ひんやりとしゆりんと朱夏の宇宙駅 荒星や毛布にくるむサキソフォン 十月十日の十字懸垂聖ならずや 千年とひと春かけて鳥堕ちぬ 肛門をゆるめて淋し夏燕 山桜見事な脇のさびしさよ 蝉時雨もはや戦前かも知れぬ チンドン屋しづかに狂ふ大夏野 桜餅ひとつの次のふたつかな 糸電話古人の秋につながりぬ 晩毎の顔の広さや豆御飯 これまで「575のポスターデザイン展」と名づけた企画展は、過去17回行ってきました。当初は高橋自作の俳句作品に始まり、一旦間を置いて後に、鈴木六林男、西東三鬼、高橋睦郎、宇田喜代子、久保純夫、和田悟朗、宗田安正、柿本多映、津沢マサ子と、プロデューサーである高橋の独断で作品協力をお願いし試みてきたものです。そこで制作されたポスター作品のいくつかは、すでに国内外の国際ポスターコンクール(ブルノ、ワルシャワ、ラハティ、香港、富山)や各種のデザイン年鑑(東京ADC年鑑、TDC年鑑、JAGDA年鑑)などで高い評価をいただき、また地方発信のユニークなグラフィックデザイン活動として注目されてきました。 今回、参加する15人のデザイナーは、まだ経験2~3年の20代から、すでに数多くの実績をもつ40代まで多彩な顔ぶれです。ときに難解とも評される攝津氏の俳句世界を、いかに視覚的に開いてみせるのか、どのようにポスターとして定着させるのか、どうぞ、ご期待ください。 なお、今回の企画展にあたって、豈同人の筑紫磐井、堀本吟の両氏には有益なご助言をいただきました。記して感謝いたします。 期間中、お時間がございましたら、是非お立寄りください。 連絡先/富山市磯部町3-7-11パレットビル1F(有)クロス 高橋 E-mail.cross_tn@tam.ne.jp
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