2010年3月28日日曜日

あとがき(第84号)

あとがき(第84号)



■高山れおな

なぜかは知らねど忙しい。いや、なぜかはわかっている。職場で人事異動があったりしたためだ。自分が異動したわけではないが余波がきた。なので原稿書いてる暇がない。いや、じつは暇があった時、つい分厚い本に手を出してしまったのだ。イギリスの伝記作家サイモン・セバーグ・モンテフィオーリの『スターリン 赤い皇帝と廷臣たち』(染谷徹訳 一月二十日刊 白水社)という上下巻合わせて千頁もある本だ。これでつぶれた四、五日があれば、少なくとも八十三号には原稿を出せたのだ。いやあ面白い本でした。で、これを仁平勝さんからいただいた『虚子の読み方』(一月二十一日刊 沖積舎)とつなげて一席ぶつ、という構想があったのだが、こう忙しくっては(土日も出張なのだ)構想のまま流れてしまいそうなので、ここにメモっておくのだ。構想というのは要するにひとつの妄想の提示であって、それは『高濱虚子 俳句の王様と廷臣たち』という虚子伝の妄想なのだ。仁平さんの本も面白いし、その他にも虚子本はいろいろあるようだけれど、しかし案外、本格的な虚子伝というのはないのである。本格的というのはやっぱりトータル千頁くらいは欲しいということである。規模に加えて、“俳句の王様と廷臣たち”なる視角が、モンテフィオーリ氏の本にインスパイヤされての、この架空虚子伝のミソなのだ。・・・というそこから先は略。



■中村安伸

あいかわらず記事を書いておりませんが、句会や連句の会などにはできるだけ積極的に出るようにしています。


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