2010年3月21日日曜日

あとがき(第83号)

あとがき(第83号)



■高山れおな

八十一号で藤田哲史さんが田中裕明を論じておられましたが、今号では関悦史さんがこれまた田中さんのことを取り上げています。例によってのシンクロ現象でしょうか、じつはつい先日わたくしも田中さんについて書いたばかり。田中さんの俳句仲間であった山口昭男さんがやっておられる同人誌「静かな場所」からの依頼原稿で、「『先生から手紙』時代の文章を読む」というのが与題でした。関さんが触れている田中さんの「夜の形式」は、青年客気というのか、だいぶ韜晦気味の文章のようですが、それから十年を経た『先生から手紙』時代(というのは要するに田中さんの三十代にあたります)の田中さんは、おそらく丸谷才一氏あたりの影響を受けつつ、達意のエッセイストぶりを見せています。「ゆう」誌の巻頭言は雑誌をいただいていたので読んでおりましたが、各所に発表された長短さまざまな文章を読めたのは有り難かったです。

それから大事なお報せを。『新撰21』につづくアンソロジー『超新撰21』(というのはさいばら天気氏のブログにあった書名を予言遂行的に頂戴したのですが)が、おなじ版元(=邑書林)、おなじ編者(=筑紫磐井、対馬康子、高山れおな)によって年内に刊行されます。『新撰21』がU-40の作者二十一人による選集だったのに対し、『超新撰21』はU-50の作者の選集です。入集作者のうち若干名は公募となります。詳しくは邑書林のHPにある「新撰21情報」の項(http://8548.teacup.com/kyouen/bbs)をご覧になってください。ふるってのご応募をお待ちしております。



■中村安伸

発行が遅くなり申し訳ありませんでした。イレギュラーな作業が多くて手間取ったというわけではなく、所要で外出していたためです。


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