■あとがき(第56号)
■高山れおな
記事でおしらせを書いたアンソロジーの人選は、編者の顔ぶれ相応の独断と偏見が発揮されたもののようでもあり、しかしなかなかバランスがとれているようでもあり。この種の企画にはつきもののこととして、なぜこの人が入ってあの人が入らないのか、という意見が必ず出てくることと思います(なぜ自分が入らないのだという不満も当然ながら)。最も希望するのは、こんどの本に対抗するかたちで、別のアンソロジーの企画が出てくること。対抗企画を打ち出す活力が俳句界にあるかどうか、むしろこれが重要でしょう。そのようにして俳句シーンが動いてゆけばと願っています。
■中村安伸
高山さんの記事でその全貌があきらかになった若手アンソロジーですが、この世代への関心そのものは高まっており、「俳句研究」や「澤」で、ほぼ同じ世代の特集が組まれたりしていました。しかし、書籍のかたちで世に出るのははじめて、非常に楽しみです。
高山さんの記事中に「二十一世紀最初の新人」とありますが、私にとって二十一世紀がはじまったのは、あのニューヨークのビルに航空機がかがやきながら吸い込まれた瞬間。あれからもう八年たつのですね。
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