tag:blogger.com,1999:blog-4734103401000226006.post8803584874132494460..comments2023-05-14T20:15:48.690+09:00Comments on ―俳句空間―豈weekly: 空とは何か 阿部完市句集『水売』を読む・・・山口優夢yasnakamhttp://www.blogger.com/profile/08671629243313330081noreply@blogger.comBlogger2125tag:blogger.com,1999:blog-4734103401000226006.post-21461858266982532742009-05-31T07:59:17.160+09:002009-05-31T07:59:17.160+09:00吟さま
はじめまして。コメントをいただきまして、ありがとうございます。
「「空」というものは、「...吟さま<br /><br />はじめまして。コメントをいただきまして、ありがとうございます。<br /><br />「「空」というものは、「永遠の問いを誘う場所なのだ、と言うみえぬ存在にかかわる仮の断定」とのお言葉、なるほどなあ、とうならされました。一斉射撃の句と言い、空とは何かの句と言い、イマジネーションの広がり方が指数関数的で、「広大な未言語の世界」に踏み出しているのが魅力的だと思いました。<br /><br />またよろしくお願いします。yumuhttps://www.blogger.com/profile/04596642190813700035noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4734103401000226006.post-24663658890305181632009-05-27T11:54:28.819+09:002009-05-27T11:54:28.819+09:00山口優夢さん。はじめまして、今週当誌は9つ投稿があるので困っていますが、初訪問ということで、よろしく...山口優夢さん。はじめまして、今週当誌は9つ投稿があるので困っていますが、初訪問ということで、よろしくお願いします。<br /><br /> 阿部完市の死によって、俳句の想像力の現実的な例をひとつ失ったような気がしています。が、かわりに、私のように考えている人がかなりいて、それも若い世代に多いと言うことを知ることが出来ました。こういう機会のたびに読みかえしていますが、あいかわらず不思議な想像力にとりこまれます。<br /><br />「とても奇妙なことを言うとき、彼はいつだって何かを断言してきたはずだった。」貴<br /><br /> 完市の断言(換喩)は、あなたのいう「奇妙な場所」わたしのいいかたでは「なにもない場所、文字の裏に潜む広大な未言語の世界、現象から隠退している漠たる異次元の所在」を暗示するために用いられています。<br />「AはBである」という構造の文脈は、往々にして、骨組みばかりのアジもそっ気もない散文になるものですが、完市のこれらは、われわれの想像力を思い切って別次元に持って行くための仕掛けでしょう。まさに此の世から「切れる」ための仕掛けが楽しいです。<br /><br /> 白壁の白は一斉射撃かな 完市<br /> <br />イラクの戦争ではありませんが「白壁の白」「に」「一斉射撃」する・・とかんがえがちな地上の物質の秩序をこわしています。<br /> でも、想像力のもう一つの文脈として、色・特に白の幻惑を描いたものでもあります。色であり光であるように眼を射る白色光の性質を際だたせる句になっています。この白色光には、なんの現実的な意味もモラルもありませんが、これらが物質(壁)の名辞と結びついたときに、強い存在感をはなちます。そして、外界に不穏な弾丸を散乱させるのです。<br /> 現実の外へ放り出す通路時空「白=光」のみちている世界は、「頭の中の白い夏野となつてゐる」(高屋爽秋)などと共通の意識の動きを感じます。「白」はモダニズムを象徴する色なのですが、詩語の史的な系譜もあるようです。<br /><br />「自分が命を張って何かに向き合っているその一瞬、自分を包むこの世界の美しさ、不思議さに気が付いてしまったとしたら、どうすればいいだろう。人間を超えて存在している何かに気が付いてしまったとしたら。この、空とは何か、という疑問は、単なる禅問答ではなく、もっと切実な、ひどく苦しいぎりぎりの場所から発せられているような気がしてならない。」(貴)<br /><br /> と、おっしゃるように、自我の不安が現実の暴力に結びつくのは、こういう構成の「一文」にであったときです。白壁の向こう見えない世界から狙われている事態を、こちらで読み取りあらたな詩の認識の旅にでなければなりません。<br /><br /><br /> 反語的に 「据銃して空は空とは何か・完市」のように断言できない時にはほうりだす、のもあります。「断定する」ことの不可能性もまた彼の大きなテーマだったように思いました。<br /> これだって「空」というものは、「永遠の問いを誘う場所なのだ、と言うみえぬ存在にかかわる仮の断定でしょう。<br /><br /> <br /><br /> 鶏頭短命空は非常に流れています 完市」<br /><br />これ、私もだいすきです。燃える鶏頭はなるほど短命だし、「空、くう」は永遠です。単純なことを綺麗に言ってくれるので、すぐ真似できそうですが、なかなか、異次元世界を此の世に引っ張り出すのはむづかしいわね。<br /> 「秋空はべつの大陸在る如し(吟)」・・というのが、むかしわたしが、ごく単純に感動してごく単純につくった「空」の句なのですが、阿部完市は、「空」=無があたえてくるかぎりないイマジネーションを十二分に駆使して、もっと複雑多様な「空」を泳いで流れていらっしゃるのでしょう。<br /><br /> ではまた、素敵な読俳句と素敵な読みを見せてください。吟Unknownhttps://www.blogger.com/profile/00150502238276483466noreply@blogger.com